ペルシャ絨毯カシャーン(Iran Kashan) |
中央ペルシャの都市カーシャーンは、古くから工芸の街 として知られ、タイルや陶器、絹織物がつくらていました。 サファヴィー朝当時につくられた今日に伝わる名品絨毯も数多く、おおいに評価され「カーシャーンからやってきた人」という言葉が絶大な賛辞に値するということからも 窺えます。 しかし、現代のカーシャーン絨毯は良品には属するものの、他の産地のような発展は見せず、伝統的な色づかいと構図のものが、ただ作り続けられているという感が あります。 デザインとしては、菱形メダリオンの伝統的なラチャク・ トランジや全面アラベスクのアフシャーンなどが中心です。 |
ペルシャの色々 イラン-カシャーン(Iran Kashan)
イランのイスファハン
イスファハンはザグロス山脈の東側麓、1575メートルの大地にあります。
これは市の郊外を流れるザーヤンドルード(川)の、沖積土を土台に長い歴史を重ねて徐々に拡大し、誰でもこの川の名を聞くとイスファハンを思い起こす程、この川とイスファハンの結び付きは深いのです。
歴史書に依ると、この市にはアケメネス朝前にも人が住んでおり、パルティア朝及びササン朝時代、900年以上にわたり、国の中心にあたる地方の首都でした。
イスラム教の到来に従って、サーマン朝時代イスラム文化と芸術がここに浸透し、セルジューク朝トグロル王の時代にも首都であったこの市はモンゴル人の攻撃にも耐え、シャーアッバース一世統治時代には再びペルシアの首都となり、その有名な“世界の半分”という名が語る様に、世界に名高いペルシア文化の最盛期を誇りました。
ペルシャ絨毯の産地 イラン-カシャーン(Iran Kashan)