「異国の花」の意。ヨーロッパ特にフランスがイランに強い影響力を持った19世紀のテキスタイルの影響で作られた文様である。
モスクの円天井にモザイク・タイル装飾された同心円上に広がる特徴的なデザインである。崇高なイメージのゴンバット文様はメダリオンやフィールド全体を装飾している。イスファハンやナイン、クムの絨毯に見られる。
樹木文様の一種で、長い枝が垂れ下がる柳をモティーフに左右対称に図案化されている。最近では庭園あるいはヘシュティデザインのブロックの中に用いられることが多い。
16世紀サファビー朝の王、イスファハンに都を移し「世界の半分」と呼ぶ美しい町を築いたシャーアッバス1世の名に由来するパルメット文様で、バラ、ダリア、など種々の花の側断面を図案化している。
ペルシア絨毯に見られる狩猟文様はアケメネス朝、ササン朝から続く伝統的なもので、王侯貴族たちの娯楽でもあり、勇気と力を象徴している。英語で楽園を意味する「パラダイス」は古代ペルシア語の「パイリダエザ(狩猟をするため動物を放し飼いにした囲い
地)」をその語源としており、古代の王侯貴族にとって狩は楽園の喜びを感じるほどのスポーツであった。
ストライプは織りの文様としては単純であるが、幅を変えることでリズムに変化を与える。近年ではさらにその中に種々の文様を入れることで緻密さを増した逸品が多い。
古代世界では樹木は宇宙の軸を意味し、天と地と冥土は一本の樹によって繋がっていると信じられていた。幹がしっかりと大地に根を下ろし枝が天に向かって伸びようとする生命の樹は、生命、不死、知恵の象徴を意味するデザインとして、英語でツリー・オブ・ライフと呼ばれ愛好されている。
厳しい自然環境と単調な景観の中で人々の憧れは水と緑の庭園である。有名な「ホスローの春」絨毯は6世紀に作られた庭園文様の原型といわれる。庭を分割する縦横の格子は庭園を流れる小川や散歩道を表している。別名ヘシュティ文様ともいわれる。
蓮の花を原型とし古代エジプトで生まれたといわれる歴史ある文様である。ギリシアで発展しやがてアレクサンダーの遠征を機に東方に広がり仏教美術にまで影響を及ぼした。花文様の中でもっとも広範に使われている。
名前の由来はイラン国境に近いアフガニスタン第二の都市ヘラートに因むといわれている。文様を構成している菱形、花のうち強調する部分によってイメージが変わる。イランでは菱形の周りの葉模様が小魚に似ていることから別名マヒ(魚)文様ともいう。
糸杉や松ぼっくりを原型に図案化したもので、ヴァリエーションも豊富でペルシア絨毯には繰り返し使われている。この文様を私たちは「ペイズリー」の名で親しんでいるが、英国がインドのショールなどを参考にボテ文様を染めた織物を生産したスコットランドの町ペイズリーが語源となっている。
ペルシャ絨毯のの文様
ペルシャ絨毯のデザイン(文様)
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